雨による2度の順延を挟んだ8/21(日)下高井戸運動場でジャビットカップの1回戦、国立ヤングスワローズとの試合が行われた。
実はこの国立ヤングスワローズ、過去に唯一タイガースが全国大会に出場した2011年の全日本学童東京都予選の決勝で戦っている。また他の代でも何度か対戦しており、これまでの成績はタイガースの負け越し。
5年ぶりの都大会勝利に向け活動してきたタイガースとしては都大会としても、対国立ヤングスワローズ戦としても勝ちたいこの1戦。
タイガースの後攻で試合が始まった。
【1回表】
タイガースの先発は、最近は登板機会のなかった背番号#10のキャプテン。これまで中々投げられなかった鬱憤を晴らすかのようなピッチングをこの試合で披露する。
まずは先頭バッター、B2-S1からの4球目を打たせファーストゴロに抑える。
続く2番バッターはショートゴロに抑えると、3番バッターは自慢のストレートで空振り三振に切って取り、初回を3人で締める完璧な立ち上がりを見せる。
【1回裏】
この試合、ヤングスワローズの先発は左。タイガースが左のピッチャーと対戦するのは、全日本学童武蔵野市予選の決勝で戦ったジャガーズ戦以来。その時は普段とは違う左ピッチャーの球にうまく合わせることができず、抑え込まれてしまった。
あの時から4か月以上たっているとはいえ、久しぶりに対戦する左ピッチャーにタイガース打線がどう迎え撃つのか、注目である。
まずは先頭の1番バッター。B1-S2からのストレートを振りぬくと、打球はライトの頭を超える2ベースヒット。いきなり得点圏にランナーを進めることに成功する。
続く2番バッターは初球から積極的に攻め、2球ファールとするも高めの釣り球に手が出てしまい空振り三振となった。
1アウトとなって3番バッターの打席。B0-S1からの2球目が低めに外れ、キャッチャーが少しボールを逸らす間にセカンドランナーが3塁を陥れた。そしてB1-S1からの3球目。振りぬいた打球はショート正面のゴロ。しかし、この当たりでサードランナーはホームに突入すると、これがセーフの判定。好走塁とは言えないが、タイガースが1点を先制した。
そして次の4番バッターへの初球。放った打球は一見誰もがセンターライナーかと見間違う打球だったが、そこからひと伸びするとセンターの頭を超え、外野を転々とする間にバッターランナーも生還する2ランランニングホームランとなった。
後続のバッターはライトフライと三振に倒れたが、幸先よく3点を先制する好スタートを切ることができた。
チーム名 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 計 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
国立ヤングスワローズ(国立市) | 0 | 0 | ||||||
少年タイガース(武蔵野市) | 3 | 3 |
【2回表】
初回に3点を取り、いい形で初回を終えたタイガース。先発の背番号#10はこの回もヤングスワローズ打線を封じ込める。
先頭の4番バッターを初球ピッチャーゴロに抑えると、5番バッターにはB3-S0から1球ストライクを挟み、5球目をセカンドゴロで2アウト。
6番バッターには四球を出してしまうが、7番バッターはB1-S2から2球粘られるも最後は力強いストレートで空振り三振に仕留め。この回も無失点で裏の攻撃へと移った。
【2回裏】
初回に3点を先制したタイガース。この回の先頭は7番センターの背番号#2。B1-S1からの打球はサード正面のゴロで1アウト。
8番バッターは四球を選び出塁すると、すぐさま盗塁を決め、1アウトランナー2塁。初回に続きこの回も得点圏にランナーを進める。
ここでタイガースベンチは9番バッターにバントのサイン。これを9番バッターが見事に決め、2アウトながらランナー3塁、第1打席でツーベースヒットを放っている1番バッターにバトンを繋いだ。
チャンスを任された1番バッター。その期待に見事に応える。B1-S2から放った打球はセンターの頭を超えるスリーベースヒット。初回に続きこの回も得点することに成功する。
その後、2番バッターは四球で出塁し、盗塁で2アウト2,3塁としたが、3番バッターはサードフライに倒れ、この回さらに追加点とはいかなかった。
チーム名 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 計 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
国立ヤングスワローズ(国立市) | 0 | 0 | 0 | |||||
少年タイガース(武蔵野市) | 3 | 1 | 4 |
【3回表】
これまで抑えとしての登板機会はあったものの、先発としては初めて投げる背番号#10。自身最長となる3回のマウンドに向かう。
先頭の8番バッターはB1-S1から3球ファールで粘られるも最後は空振り三振に取り、1アウト。
9番バッターはB2-S2まで追い込むも1球ファールの後、2球外れてしまい、この試合2個目の四球を出してしまう。
しかし今日の試合、流れはタイガースにあった。打順が1巡して1番バッターに返ると、先ほど四球で出塁したランナーが盗塁を試みる。
ここでタイガース、キャッチャー背番号#3の完璧な送球がさく裂した。セカンドベース上に待ち構えるショートのグラブに収まる完璧な送球。見事セカンドタッチアウトで2アウト目を取る。
しかし、ここで簡単に3アウトといかないのが都大会。2度目の対決となる1番バッターはB2-S1からストレートをライト前にはじき返す。
ただ、ここはライトが素早くファーストへ送球を行い、ライトゴロとして3アウトチェンジ。ヤングスワローズの攻撃の芽を摘む。
【3回裏】
1回、2回と得点を重ねてきたタイガース。この回の先頭は4番の背番号#10。第1打席で、低い弾道でセンターの頭を超えるランニングホームランを放ち、投げては今日3回を無失点とかなり好調な様子。この第2打席も長打に期待がかかる。1球目をファールにするとその後2球見逃し、B2-S1。ピッチャーからの4球目に対し、打ちに行った結果は、打ち損じのファーストゴロ。2打席連続の長打とはいかなかった。
続いて5番バッターの打席。B0-S2からフルカウントまで粘るも最後は高めのボールに手が出てしまい、空振り三振。2アウトとなる。
4点リードしてタイガースに流れがあるとはいえ、3人で攻撃を終わらせたくはない。そして打席には6番バッター。ボールには手を出さず、際どいボールはファールで粘った結果四球で出塁することに成功した。
7番バッターもカウント0-2の状況から3球粘ると、こちらも四球で出塁することに成功した。またここで、相手ピッチャーが70球の投球制限を迎え、次の右ピッチャーへ交代した。
そして変わったピッチャーからの第1球目、8番バッターが初球から打ちに行くと、これを相手野手のエラーを誘い、セカンドランナーがホームに生還し、ファーストランナーとバッターランナーはそれぞれ進塁して、2アウトながらランナー2,3塁とさらに追加点が期待できる状況を作ることができた。
しかし、国立ヤングスワローズもここで大きく崩れることなく、9番バッターをサードフライに打ち取り、最小失点でこの回を終えた。
チーム名 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 計 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
国立ヤングスワローズ(国立市) | 0 | 0 | 0 | 0 | ||||
少年タイガース(武蔵野市) | 3 | 1 | 1 | 5 |
【4回表】
試合前、長くても3回を予定していた背番号#10だったが、これまでのピッチング内容と調子を本人と相談の上、予定よりも長い4イニング目のマウンドに送り出した。
先頭の2番バッターはB0-S2からの3球目をライトフライに抑える。
この調子で4回も無失点で切り抜けたいところだが、そううまくいかないのが都大会というもの。
3番バッターに対して2番バッターと同じく2ストライクに追い込んだ3球目。アウトコースの球に対して少し泳いでいたにも関わらず、左中間へはじき返されると、広い運動場の外野を転がる間にバッターランナーがホームに生還するランニングホームラン。この試合初の失点をする。
今まで最長でも2回、最近は全く登板がなく加えて夏の暑さのある中、このホームランで集中の糸が切れてもしょうがない状況。しかし、この日の背番号#10は一味違った。ホームラン後ベンチからのタイムで一息つくと、4番バッターに対して、B0-S2から4球粘られた7球目。ピッチャーの執念が勝ったか、相手4番のスイングは空を切り、空振り三振。
5番バッターにはライト方向へ鋭い打球を飛ばされるも、セカンドが目一杯伸ばしたグローブにボールが納まり、最小1失点で4回を守り切った。
【4回裏】
1点を取られた裏の攻撃、この回タイガースはこの試合初めて三者凡退となった。
まず先頭の1番バッターはB1-S1からセカンドゴロ、2番バッターはB0-S1からライトへのフライ。そして最後は初球を打ち上げピッチャーフライと、この回僅か6球で攻撃の時間が終わってしまった。
チーム名 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 計 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
国立ヤングスワローズ(国立市) | 0 | 0 | 0 | 1 | ||||
少年タイガース(武蔵野市) | 3 | 1 | 1 | 0 |
【5回表】
この回、タイガースはピッチャーを背番号#10から背番号#1へと交代する。
いつでも登板できるように、と初回から気持ちの準備をさせていただけあり、投げるボールにも十分な気合が見て取れた。
その立ち上がり、先頭の6番バッターに対してフルカウントから投じた1球は、ピッチャーの気持ちが勝り、三遊間へのゴロとなった。この当たりをショートが捕球するも、放ることができず、ショートへの内野安打となった。
そして続く7番バッターとの勝負。しかし、ここでピッチャーが先ほど出塁したランナーの油断を見逃さず、牽制をすると見事タッチアウト。落ち着いたマウンドさばきを見せた。また7番バッターとの勝負はサードゴロに打ち取り、8番バッターに対しても、緩急を織り交ぜレフトフライに抑えた。
【5回裏】
表の守備で少し特殊な三者凡退を取り、いい形で攻撃に臨みたいタイガース。
先頭の4番バッターはショートフライに倒れるも、次の5番バッター。守備では先発の背番号#10からマウンドを引き継ぎ、先ほどのイニングでは見事三者凡退に抑えた調子そのままに、B0-S1からの2球目。得意の低めの球を振りぬいた打球はレフト線を転がり、下高井戸運動場の広いレフト奥のネットまで転がるランニングホームラン。守備でつかんだリズムを見事に自身の打撃へとつなぐことができた。
その後、後続のバッターからは1本ヒットが出るものの、得点には結びつかずリードを5点として6回の守備へと臨んだ。
チーム名 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 計 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
国立ヤングスワローズ(国立市) | 0 | 0 | 0 | 1 | 0 | 1 | ||
少年タイガース(武蔵野市) | 3 | 1 | 1 | 0 | 1 | 6 |
【6回表】
時間的にこの回を抑えれば、勝ちがかなり近づく6回の守備。
先頭の9番バッターに対して、B0-S2からの3球目はセカンドとライトの間に落ちるポテンヒット。
続く1番バッターはセンターフライに打ち取るも、2番バッターには四球を出してしまう。
そして前の打席でランニングホームランを放っている3番バッターを迎える。ここでまた長打を放たれると少し流れが傾くかもしれないこの場面。タイガースバッテリーは落ち着いた対応を見せる。
セカンドランナーが仕掛けてきたところを、キャッチャーが落ち着いて3塁送球でアウトにした。そして、3番バッターにはライトにヒットを放たれ1点を失うものの、ホームに返ってきた送球をまたしてもキャッチャーがすぐさまセカンドへ送球し、バッターランナーをセカンドタッチアウトとし、この回を最少失点で切り抜けた。
【6回裏】
時間的にも、この回の攻撃が三者凡退とならなければタイガース5年ぶりの都大会勝利が決まる6回裏の攻撃。先頭の9番バッターは、B0-S2からの3球目を完璧にとらえるが惜しくも打球はショート正面のライナーで1アウト。1番バッターに打席が回る。
そして1番バッターはB0-S1からの2球目。とらえた打球はセンターの頭を超えるランニングホームラン。
そしてここで時間切れによって、タイガースが5年ぶりの都大会勝利を決めた。
チーム名 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 計 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
国立ヤングスワローズ(国立市) | 0 | 0 | 0 | 1 | 0 | 1 | 2 | |
少年タイガース(武蔵野市) | 3 | 1 | 1 | 0 | 1 | 1x | 7 |
今年2度目となる都大会。全日本学童東京都予選では、みんな持っている力を出し切れず4回コールドで初戦敗退となってしまった。
その後、再び都大会への挑戦権を得るため、また勝つためにみんなそれぞれが日々の練習に打ち込んだ結果が今日この日、5年ぶりの都大会勝利という結果をもたらしたのだと思う。
国立ヤングスワローズさん、対戦ありがとうございました。
また、暑い中応援に駆けつけてくれた保護者の皆様、大変力になりました。ありがとうございます。
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